傷病手当とは?健康保険上と雇用保険上の2種類がある【違いまとめ】

傷病手当【2020年5月5日更新】

病気やケガで、会社を休むことになった場合や失業していて次の職探しができない状態になった場合などに生活を保障してくれる制度があります。

今回の記事は、『健康保険上の傷病手当』と『雇用保険上の傷病手当』について違いをまとめました。

【本記事の特徴】

○健康保険上の傷病手当が具体的にわかる。

○雇用保険上の傷病手当が具体的にわかる。

傷病手当とは

傷病手当には、2種類の制度があります。

健康保険上の傷病手当金

健康保険上の傷病手当は『傷病手当金』といいます。

傷病手当金は、病気休業中に社会保険の被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度で、被保険者が病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給されます。

ちなみに鬱病も該当するよ!
ブラック企業に勤めている人であれば、この制度は知っておいた方がいいよ!

支給条件

①業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
②仕事に就くことができないこと
③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
④休業した期間について給与の支払いがないこと

③連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったことについて具体的に説明します。

業務外の事由による病気やケガの療養のため仕事を休んだ日から連続して3日間(待期)の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます。

待期には、有給休暇、土日・祝日等の公休日も含まれるため、給与の支払いがあったかどうかは関係ありません。

また、就労時間中に業務外の事由で発生した病気やケガについて仕事に就くことができない状態となった場合には、その日を待期の初日として起算されます。

仕事に就くことができなくなったことの客観的判断は、療養担当者の意見等を基に、被保険者の仕事内容を考慮して判断されるよ!

支給金額

□Point
支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の給料を平均した額÷30日×2/3

【会社に勤めている期間が12ヶ月未満の場合】

支給開始日の属する月以前の直近の継続した各月の給料の平均になります。

【ひとくちメモ】
傷病手当金と出産手当金の関係
平成28年4月から、傷病手当金の額が出産手当金の額よりも多ければ、その差額を支給されるようになってるよ!

支給期間

傷病手当金が支給される期間は、支給開始した日から最長1年6ヵ月です。

これは、1年6ヵ月分支給されるということではなく、1年6ヵ月の間に仕事に復帰した期間があり、その後再び同じ病気やケガにより仕事に就けなくなった場合でも、復帰期間も1年6ヵ月に算入されます。

支給開始後1年6ヵ月を超えた場合は、仕事に就くことができない場合であっても、傷病手当金は支給されません。

全国健康保険協会公式ホームページより引用

傷病手当金を受給中に会社を退職することになった場合

次の2点を満たしている場合、退職後でも引き続き余っている期間の傷病手当金を受給できます。

□Point

●被保険者の資格喪失をした日の前日(退職日)までに継続して1年以上の被保険者期間 (健康保険任意継続の被保険者期間を除く)があること。

●資格喪失時に傷病手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていること。

なお、退職日に出勤したときは、継続給付を受ける条件を満たさないために資格喪失後(退職日の翌日)以降の傷病手当金は受給できません。

雇用保険上の傷病手当

離職した日より前の2年間に雇用保険に加入していた(被保険者だった)期間が合計で12ヶ月以上※注:1であり、働く意志や能力があるにもかかわらず、就職等が決まっておらず失業等の状態にある場合、受給できます。

※注:1 会社都合退職の場合、6ヶ月以上の雇用保険加入期間で受給できます。

支給条件

以下に支給条件の要点をまとめます。

□Point
・失業していること
・雇用保険の受給資格決定日以後に、ケガや病気になったこと
・15日以上職業に就くことができない状態であること

病気やケガの期間に応じて以下のとおりになります。

・14日以内 → 基本手当
・15日以上30日未満 → 傷病手当
・30日以上 → 傷病手当か基本手当(失業保険)の延長かを選ぶ

基本手当の延長とは、求職活動ができず受給できなかった期間分を受給満了日を後ろ倒しにして日数を確保するというものです。

受給できる額が増えるということではなく、受給できなかった分を後からもらうということになります。

求職の申し込みをする前にケガや病気で働けない場合、基本手当を受給できないので、その場合は延長の手続きをとりましょう。

支給金額

傷病手当の受給金額は失業保険で受け取る基本手当と同額になります。

具体的な金額については、toronブログの失業保険をしゃぶり尽くす方法を徹底解説!失業保険の裏技【悪用厳禁】を参照してください。

支給期間

受給期間の考え方は上の図のとおりですが、実際に受給できる期間については、受給を延長する理由で変わってきます。

【受給延長理由が下記に当てはまる人は、本来の受給期間1年+(働くことができない期間)最長3年の延長申請できます】

(1)妊娠・出産・育児(3歳未満に限る)などにより働くことができない人
(2)病気やけがで働くことができない人(健康保険の傷病手当、労災保険の休業補償を受給中の場合を含む)
(3)親族等の介護のため働くことができない人(6親等内の血族、配偶者及び3親等以内の姻族)
(4)事業主の命により海外勤務をする配偶者に同行する人
(5)青年海外協力隊等公的機関が行う海外技術指導による海外派遣

【受給延長理由が下記に当てはまる人は、本来の受給期間1年+(休養したい期間)最長1年 の延長申請できます】

(6)60歳以上の定年等(60歳以上の定年後の継続雇用制度を利用し、被保険者として雇用され、その制度の終了により離職した方を含む)により離職し、しばらくの間休養する人(船員であった方は年齢要件が異なります)

健康保険上の傷病手当と雇用保険上の傷病手当の違いまとめ

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