【労災】療養(補償)給付の額や受給条件を徹底解説!

療養(補償)給付についてまとめました。

ブラック企業では療養(補償)給付は労災に当たるために使えないと主張しトラブルになるケースがあります。

法律上、労働者を守るための制度ですので療養(補償)給付を知っておきましょう。

【本記事の特徴】

○療養(補償)給付の制度が詳しくわかる。

○療養(補償)給付と休業補償の違いがわかる。

○ブラック企業が労災を使いたくない理由がわかる。

療養(補償)給付とは

療養(補償)給付とは、業務中・通勤中に発生したケガや病気の治療費を補償する制度です。

療養補償給付と療養給付は厳密には別の意味を持っています。

【療養補償給付】
業務災害の場合に支給される給付金です。
具体的に、労働者が業務中にケガや病気にかかったときに支払われる給付金です。

【療養給付】
通勤災害の場合に支給される給付金です。
具体的に、労働者が職場へ通勤中に事故などに遭遇した場合で、療養をする必要があると医師に判断された場合に支払われる給付金です。

厳密には違いがあるけれど、基本的に『療養補償』の一言でどちらの意味も含んでいるよ!

療養(補償)給付額について

治療にかかる次の費用が労災保険の療養補償給付として支給されます。

□支給対象
・診察
・薬
・治療材料
・手術
・処置
・介護
・移送

これらにかかる費用の全額が支給されます。

ケガや病気が治るか本人が死亡するまで支給されることが特徴です。

労災病院などの指定病院であれば、病院経由で所轄労働基準監督署長へ療養補償の請求が行われ、無料で治療を受けられます。

【注意点】
完治はしていなくても通常業務に復帰するなど、治療の必要がなくなった場合には、療養(補償)給付は打ち切りになります。

療養(補償)給付の手続き

療養(補償)給付は労災に当たりますので、万が一、労働者災害が起きてしまった場合は、事業者(使用者)は適切に対応・処理しなければいけません。

労災の手続きは原則、労災に遭った本人、またはその家族が行います。

しかし、従業員の負担を避けるために企業が手続きを代行することも可能です。

多くの場合、企業が手続きを代行しています。

【労災の一般的な手続きの流れ】

□労災の手続きの流れ
①労働者から会社に労働者災害が起きた旨を報告

②労働基準監督署長宛に必要書類の提出

③労働基準監督署の調査への対応

④保険金の給付

【療養(補償)給付の申請に必要な書類】

必要書類提出先
労働保険指定医療機関で受診した場合療養補償給付たる療養の費用請求書
(様式第5号)
受診した医療機関
労働保険指定医療機関以外で受診した場合※1療養補償給付たる療養の費用請求書
(様式第7号)
管轄する労働基準監督署長
※1 労働保険指定医療機関ではない医療機関で受診した場合、一旦治療費を立て替えて支払う必要があります。

申請書類は厚生労働省公式ホームページでダウンロードできます。

療養補償と休業補償の違い

【療養補償】
療養(補償)給付とは、業務中・通勤中に発生したケガや病気の治療費を補償する制度です。

【休業補償】
休業補償は業務中に発生したケガや病気によって働けなくなった期間の賃金を補償する制度です。

休業補償とは、労働者が業務上負傷や疾病にかかり休業を余儀なくされた場合、企業が当該労働者の平均賃金の60%以上を支払わなければならない制度です(労働基準法75条、76条)。

休業補償は、労働者が業務上ケガや病気にかかり休業になった場合に労働者の生活を保護する目的の制度を言うんだ!
休業手当とは違う制度だからね!

ブラック企業が療養(補償)給付を認めない理由

療養(補償)給付は労働災害保険のひとつです。

ブラック企業が労災を嫌う大きな理由は3つあります。

□ブラック企業が労災を嫌う理由
①労働基準監督署のチェックが入る。

②煩雑な事務手続きが増える。

③世間体が悪い。

①労働基準監督署のチェックが入る。

ブラック企業が労災を嫌う一番の理由がこれです。

労働基準監督署の担当者が視察に訪れれば、今回の労災に関することだけではなく、他にも色々と調べられます。

長時間残業の実態、サービス残業、健康診断やストレスチェック制度の実施具合など、叩けばホコリがたくさん出てきます。

②煩雑な事務手続きが増える。

ブラック企業は基本的に忙しいです。その中に余計な仕事が入ってくると余計に忙しくなります。

人事や総務の担当者は、医療費の費用手続き(療養補償給付)のほかに、場合によってはさまざまな手続き(休業補償、障害補償、遺族補償、葬祭料、傷病補償年金及び介護補償など)をしなくてはなりません。

故に、「不注意でケガをした」「責任者はだれだ」などの責任転嫁的な発言が出てくることもしばしばあります。

③世間体が悪い。

基本的にブラック企業ということは従業員しか知りません。どちらかというと表向きの顔が良い企業が多いです。

「労災」という言葉自体のイメージもありますが、基本的に労災を使うと感じは良くありません。

まとめ

療養(補償)給付の制度についてまとめました。

労災のひとつで、労働者を守るための制度です。

自分自身の身を守るためにも知識として持っておきましょう。


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