【労災】傷病(補償)年金の額や受給条件などを徹底解説!

傷病(補償)年金についてまとめました。

ブラック企業では傷病(補償)年金は労災に当たるために使えないと主張しトラブルになるケースがあります。

法律上、労働者を守るための制度ですので傷病(補償)年金を知っておきましょう。

【本記事の特徴】

○傷病(補償)年金の制度が詳しくわかる。

○ブラック企業が労災を使いたくない理由がわかる。

傷病(補償)年金とは

傷病(補償)年金とは、業務上のケガや病気あるいは通勤途中のケガなどの療養開始後1年6ヶ月を経過しても、傷病が治っていないときに休業(補償)給付から切り替わって支給される年金です。

傷病補償年金と傷病年金は厳密には別の意味を持っています。

【傷病補償年金】
業務災害の場合に支給される年金です。
具体的に、労働者が業務中にケガや病気にかかったことに起因して支払われる年金です。

【傷病年金】
通勤災害の場合に支給される年金です。
具体的に、労働者が職場へ通勤中に事故などに遭遇した場合で、療養をする必要があると医師に判断された場合に起因して支払われる年金です。

厳密には違いがあるけれど、基本的に『傷病年金』の一言でどちらの意味も含んでいるよ!

傷病(補償)年金の支給条件

□支給条件
・その負傷、疾病が治っていないこと。

・その負傷、疾病による障害の程度が、傷病等級1級~3級に該当していること。

上記2点をすべて満たしている必要があります。

傷病等級1級~3級については以下を参照してください。

厚生労働省公式ホームページより引用

上記画像をわかりやすくまとめると以下のとおりです。

傷病等級障害の状態給付内容
第1級常時介護を要する状態給付基礎日額の313日分
第2級随時介護を要する状態給付基礎日額の277日分
第3級常態として労働不能の状態給付基礎日額の245日分

傷病(補償)年金の支給金額

上記とも重複する部分がありますが、より詳しく支給金額について説明します。

傷病等級に応じて、傷病(補償)年金傷病特別支給金傷病特別年金の3点が支給されます。

傷病等級傷病(補償)年金傷病特別支給金(一時金)傷病特別年金
第1級給付基礎日額の313日分114万円算定基礎日額の313日分
第2級給付基礎日額の277日分107万円算定基礎日額の277日分
第3級給付基礎日額の245日分100万円算定基礎日額の245日分

傷病(補償)年金は、支給要件に該当することとなった月の翌月分から支給されます。

毎年2月、4月、6月、8月、10月、12月の6期に分けて、それぞれの前2ヶ月分が支払われます

給付基礎日額は以下のとおりです。

□給付基礎日額
給付基礎日額とは、原則として労働基準法の平均賃金に相当する額をいいます。

具体的に、ケガや病気になった日の直前の給料3ヶ月分の給与の総額をその期間の暦日数で割った1日あたりの賃金額をいいます。

算定基礎日額は以下のとおりです。

□算定基礎日額
算定基礎日額とは、原則としてケガや病気になった日の前1年間にその労働者が事業主から受けた特別給与の総額(算定基礎年額)を365で割った額をいいます。

特別給与とは、給付基礎日額の算定の基礎から除外されているボーナスなど3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金をいい、臨時に支払われた賃金は含まれません。

特別給与の総額が給付基礎年額の20%に相当する額を上回る場合には、給付基礎年額の20%に相当する額が算定基礎年額となります。ただし、150万円が限度額です。

傷病(補償)年金の支給期間

ケガや病気の状態が傷病等級に該当し、その状態が継続している間、支給されます。

ただし、下記の章の傷病(補償)年金の注意点に留意してください。

傷病(補償)年金の注意点

□注意点
・傷病(補償)年金は3年を経過したとき、会社が病気を理由に解雇できるようになります。

・傷病(補償)年金は、提出した報告書等をもとに職権で決定します。

・傷病(補償)年金が支給される場合には、療養(補償)給付は引き続き支給されますが、休業(補償)給付はしきゅうされません。

・傷病等級が1級または2級の胸腹部臓器、神経系統・精神の障害があり、現に介護を受けている方は、介護(補償)給付を受給することができます。この給付を受けるためには、別途請求書などを提出する必要があります。

傷病(補償)年金の問合せ先

所轄の労働基準監督署です。

全国の労働基準監督署の所在案内は厚生労働省公式ホームページを参照してください。

ブラック企業が傷病(補償)年金を認めない理由

傷病(補償)年金は労働災害保険のひとつです。

ブラック企業が労災を嫌う大きな理由は3つあります。

□ブラック企業が労災を嫌う理由
①労働基準監督署のチェックが入る。

②煩雑な事務手続きが増える。

③世間体が悪い。

①労働基準監督署のチェックが入る。

ブラック企業が労災を嫌う一番の理由がこれです。

労働基準監督署の担当者が視察に訪れれば、今回の労災に関することだけではなく、他にも色々と調べられます。

長時間残業の実態、サービス残業、健康診断やストレスチェック制度の実施具合など、叩けばホコリがたくさん出てきます。

②煩雑な事務手続きが増える。

ブラック企業は基本的に忙しいです。その中に余計な仕事が入ってくると余計に忙しくなります。

人事や総務の担当者は、医療費の費用手続き(療養補償給付)のほかに、場合によってはさまざまな手続き(休業補償、障害補償、遺族補償、葬祭料、傷病補償年金及び介護補償など)をしなくてはなりません。

故に、「不注意でケガをした」「責任者はだれだ」などの責任転嫁的な発言が出てくることもしばしばあります。

③世間体が悪い。

基本的にブラック企業ということは従業員しか知りません。どちらかというと表向きの顔が良い企業が多いです。

「労災」という言葉自体のイメージもありますが、基本的に労災を使うと感じは良くありません。

まとめ

療養(補償)年金の制度についてまとめました。

労災のひとつで、労働者を守るための制度です。

自分自身の身を守るためにも知識として持っておきましょう。


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