【労災】休業(補償)給付の額や支給条件などを徹底解説!

休業(補償)給付についてまとめました。

ブラック企業では休業(補償)給付は労災に当たるために使えないと主張しトラブルになるケースがあります。

法律上、労働者を守るための制度ですので休業(補償)給付を知っておきましょう。

【本記事の特徴】

○休業(補償)給付の制度が詳しくわかる。

○ブラック企業が労災を使いたくない理由がわかる。

休業(補償)給付とは

休業(補償)給付とは、労働者が業務上負傷や疾病にかかり休業を余儀なくされた場合、休業中の所得を保障するための給付金の制度をいいます。

休業補償給付と休業給付は厳密には別の意味を持っています。

【休業補償給付】
業務災害の場合に支給される給付金です。
具体的に、労働者が業務中にケガや病気にかかった場合に支払われる給付金です。

【休業給付】
通勤災害の場合に支給される給付金です。
具体的に、労働者が職場へ通勤中に事故などに遭遇した場合で、療養をする必要があると医師に判断された場合に支払われる給付金です。

厳密には違いがあるけれど、基本的に『休業補償』の一言でどちらの意味も含んでいるよ!

休業(補償)給付の支給条件

休業(補償)給付の支給条件は以下の3点をすべて満たす必要があります。

・労働者が業務上の事由による負傷または疾病によって療養していること

・その療養のために労働ができないこと

・労働することができないために、賃金を受けていないこと

条件を満たした場合、休業期間の4日目から休業(補償)給付及び休業特別支給金が支給されます。

なお、休業の初日から3日目までは『待機期間といい、

業務災害の場合、この待期期間は、事業主(使用者)が労働基準法の規定に基づく休業補償(1日につき平均賃金の60%)を行うとされています。

□Point
一般的に100%補償している企業が多いです。

休業(補償)給付の対象は、正社員・パート・アルバイトを含むすべての従業員となります。

しかし、派遣社員や請負契約で働く労働者(勤務先と直接契約がない労働者)は休業(補償)給付は対象外です。

休業(補償)給付・休業特別支給金の支給金額

【休業特別支給金とは】
休業特別支給金は、労働者が業務災害または通勤災害による傷病の療養のため、労働することができないため賃金を受けない日の第4日目から支給され、その額は給付基礎日額の20%に相当する額です。 これは保険給付(休業補償給付60%)とは別に労働福祉事業として支給されるものです。

支給額は『給付基礎日額』と『休業日数』を基準として、算出されます。

給付基礎日額は以下のとおりです。

□給付基礎日額

給付基礎日額とは、原則として労働基準法の平均賃金に相当する額をいいます。

具体的に、ケガや病気になった日の直前の3ヶ月分の給料の総額をその期間の暦日数で割った1日あたりの賃金額をいいます。

休業(補償)給付、休業特別支給金は以下のとおりです。

□結論

【休業(補償)給付】
給付基礎日額の60% × 休業日数 = 休業(補償)給付

【休業特別支給金】
給付基礎日額の20% × 休業日数 = 休業特別支給金

休業期間であっても、今までの賃金の80%が支給されます。

休業(補償)給付の支給期間

休業(補償)給付の支給期間は、休業開始後4日目から休業が終了するまでです。

傷病(補償)年金の受給に切り替わった場合、傷病(補償)年金の支給が行われるため、休業(補償)給付は支給されません。

休業(補償)給付の注意点

□注意点

・休業(補償)給付の支給金額には、『全部労務不能の場合』と『一部労務不能の場合』の2種類があります。

一部労務不能の場合とは、通院など、所定労働時間の一部分に就労できない時間がある場合をいい、給付基礎日額から労働した部分に支払われる賃金額を差し引いた金額の60%が支給額となります。

・一部労務不能の場合でも休業特別支給金は支給されます。

・待機期間の3日間で企業側が支払う平均賃金の60%の休業補償は業務災害が対象です。通勤災害の場合は対象外です。

・休業(補償)給付は、療養のため労働することができないため賃金を受けない日ごとに請求権が発生します。その翌日から2年を経過すると、時効により請求権が消滅します。

【以下の場合、支給が制限されます。】
・刑務所やそれに相当する施設に拘禁されている状態
・少年院やそれに準ずる施設に収容されている状態

【以下の場合、支給金額が減額されます。】
・故意に犯罪を起こそうとした際に発生したケガや病気、死亡事故の場合:30%減額
・療養中に正当な理由なく、医師の指示に従わずにケガや病気が悪化するなど、療養が長引いている場合:休業補償1件につき10日分減額

休業(補償)給付の問合せ先

所轄の労働基準監督署です。

全国の労働基準監督署の所在案内は厚生労働省公式ホームページを参照してください。

請求に必要な書類

労働災害が業務中におきた場合、休業補償給付支給請求書(様式第8号)が必要です。

通勤中におきた事故で負傷した場合は、休業給付支給請求書(様式第16号の6)が必要です。

給付金額に差があるわけではありません。また、休業が長期間になると予想される場合、1ヶ月毎の提出が必要になります。

ブラック企業が休業(補償)給付を認めない理由

休業(補償)給付は労働災害保険のひとつです。

ブラック企業が労災を嫌う大きな理由は3つあります。

ブラック企業が労災を嫌う理由

①労働基準監督署のチェックが入る。

②煩雑な事務手続きが増える。

③世間体が悪い。

①労働基準監督署のチェックが入る。

ブラック企業が労災を嫌う一番の理由がこれです。

労働基準監督署の担当者が視察に訪れれば、今回の労災に関することだけではなく、他にも色々と調べられます。

長時間残業の実態、サービス残業、健康診断やストレスチェック制度の実施具合など、叩けばホコリがたくさん出てきます。

②煩雑な事務手続きが増える。

ブラック企業は基本的に忙しいです。その中に余計な仕事が入ってくると余計に忙しくなります。

人事や総務の担当者は、医療費の費用手続き(療養補償給付)のほかに、場合によってはさまざまな手続き(休業補償、障害補償、遺族補償、葬祭料、傷病補償年金及び介護補償など)をしなくてはなりません。

故に、「不注意でケガをした」「責任者はだれだ」などの責任転嫁的な発言が出てくることもしばしばあります。

③世間体が悪い。

基本的にブラック企業ということは従業員しか知りません。どちらかというと表向きの顔が良い企業が多いです。

「労災」という言葉自体のイメージもありますが、基本的に労災を使うと感じは良くありません。

まとめ

休業(補償)給付の制度についてまとめました。

労災のひとつで、労働者を守るための制度です。

自分自身の身を守るためにも知識として持っておきましょう。


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